気がつけば本人の深層心理にまでふれているそのアプローチは、純粋なフォトセッションを超えた“フォトセラピー”の領域

写真館を営む父親の遺伝子を受け継ぎ、幼いころから写真家の道を志す。1988年より大手フォトスタジオで26年間、日本橋三越をメインクライアントに最高難度の広告写真を撮り続け、2014年に独立。Backstagephoto代表として、個人のブランディングに貢献するプロフィール写真に磨きをかける。

2016年からはアート性を志向したブランドFOTOGRAZIEをスタート。写真による自己肯定やストレスからの解放、モチベーションアップを目的とする超プライベートフォト『見せない写真』に活動の軸足を移す。自分の美しさに気づいていない、それどころか無用なコンプレックスをあらわにする女性たちへのアンチテーゼとして、ファインダー越しに「存在するだけで美しい」というメッセージを発信している。

レンズを通して被写体の内面にフォーカスし、美しさを曇らせていた遠慮や思い込みを“無心の語りかけ”で解放――本当の魅力を引き出しつつ、気がつけば本人の深層心理にまでふれているそのアプローチは、純粋なフォトセッションを超えた“フォトセラピー”の領域。我に返って見てもキレイだと思える写真への評価はすこぶる高く、これまでにセッションを体験した30人以上の女性たちは「これなら見せられる」と口を揃える。事実、『見せない写真』が“見せちゃう写真”に変わることも少なくない。

室内外・時間帯によって条件の変わるロケ撮影から、緻密なライティングや機材選定を要するスタジオ撮影まで、あらゆる撮影に最適の写真で応えられる稀有な写真家。公益社団法人日本広告写真家協会正会員。

プロフィールライター　神　誠　様